2020/07/19
こんにちは。
プリザーブドフラワーとポーセリンアーティストの長谷川素子です。
さて、突然ですが今回のテーマ「プリザーブドフラワーをオリジナルのデザインで売りたいけれど自信がないという理由で値段を下げてしまう」ということ、皆さんはありませんか?
私はずっと、ずっと、ずーーーーっとそうでした。
今もまだもしかしたら無意識でやってしまう癖が残っているかもしれないけれど、ちゃん自分の売り方を自分で選ぶことを意図してやるようにしています。
だから乗り越え中かもしれないけれど、自分を実験台にしてきた方法をご紹介しますね。
今回は人からいただいた言葉で気づいた編です
それまでの私はせっかくオーダーメイドでご注文いただいてお客様のご希望に合わせてデザインして花材も選んでこれという一つを作って売るという時でさえ、なぜか、計算して算出した売りたい値段から値引きして販売してしまう・・・。
こんなことばかりしていました。
安く販売してるんだからいいことじゃないの?と思われるかもしれません。
実際によく「この値段で販売するなんて良心的だね」と言われていました。
でも私がしていたのはサービスなんかじゃなかったのです。
自分の腕に自信がなくて、値段を下げることでクレームを言いづらくしよう作戦だったように思います。
もちろん意識的戦略的にこんな作戦をやっていたのではなく、当時は無意識に近い状態でした。今振り返ってみて自分のズルさみたいなものでやっていたと反省しているのです。
「良心的」という言葉も、自分のズルさをカモフラージュするのに丁度良かったのだと思います。
でも、自分でもやっぱりちょっと・・・・なのです。
そのときに知り合った人になぜかこの話をしたところ、返ってきた応えが「失敗したくないという気持ちしか感じられないよ。楽しくないでしょ。」と。
この言葉は最初は不服でした。
もうすでにいっぱい失敗してきてるって!!!それに私プリザーブドフラワーが大好きでやってるし!!!と。
でもほかに言い返す言葉が見つからなかったことはまさに図星だったから。
その人は「自信なんてなくてもいいんだよ。これが自分の今の精一杯です、で充分だし、どんなに腕が上がってもそれはきっと変わらない。それよりもあなたの作品を見て買いたいと思ってくれた人に失礼だよ。」ともおっしゃってくれました。
この言葉、皆さんにも響いたらいいなぁ。
私は一気に楽になりましたもん。
「今の自分の精一杯です」これに尽きるのだと思います。
フラワーアレンジやアートの世界に限らず、美しさは人それぞれ。
私の頂点(頂点というものがあるのか別として表現上だけ使わせてもらいます)は他の誰かの頂点とは違うし、今の私が頂点だと思っているものも自分が成長するとともに変わっていくはずだし・・・・・このままの考え方では私はいつまで経っても値引きでしか頂点との差を埋められないのです。
ね、自信のなさを値引きで埋めるって・・・・終わりが見えない気がしませんか?
それよりも「今の自分の精一杯」ってそのことにすら美しさがあるように私は思います。
だからと言ってお客さんに対して「今の私の精一杯」という売り文句でアピールはしないですが、自分が自分の行動選択に意味と責任と自信をもつという点においてです。
その代わり「精一杯」。
自分がうん、キレイだと思えるアレンジをその都度作っていけばいいのです。
それもまた大変なのですが、そこは好きという気持ちが支えになってくれるはずです。
もし自分はまだ駆け出しだから…とかまだ先生のように出来ないから…とか自信に関わる理由で戦略的な値段から値引きしてしまっていると気づいたときには思い出していただきたいな、と思うのです。